佐志小学校枝去木（えざるき）分校 [昭和54年閉校] 唐津市立

『枝去木（えざるき）分校 』は、佐賀県唐津市の「枝去木校区（石原・野中・馬部・枝去木・山道・名場越・平昌津地区）」の子どもたちが通っていた佐志小学校の分校です。

分校の閉校後、校舎は「枝去木公民センター」として再利用されていて、施設内にある百年桜の木も景勝地として有名です。

枝去木（えざるき）分校 の閉校式はいつ？

唐津市立佐志小学校の枝去木分校は1979年（昭和54年）3月末で閉校になりました。

1979年（昭和54年）4月1日から枝去木分校区の子どもたちは、本校である佐志小学校へ通っています。

枝去木（えざるき）分校 の校歌

枝去木分校は、唐津市立佐志小学校の分校でしたので、高学年は佐志小学校の校歌を歌っていました。

枝去木（えざるき）分校 [唐津市] のデータ

住所・閉校年月日・沿革
名称	枝去木分校
住所	〒847-0123 佐賀県唐津市枝去木１４０５
閉校年月日	1979年（昭和54年）
沿革	1901年（明治34年）- 佐志村内の枝去木（一部）の尋常科児童を、打上村の岩野尋常小学校と枝去木（えざるき）村の大良尋常小学校に委託する。 1909年（明治42年）- 岩野尋常小学校への尋常科児童委託を解消。枝去木全域の尋常科児童を打上尋常小学校に委託。 1911年（明治44年）- 打上尋常小学校への尋常科児童委託を解消し、枝去木全域の尋常科児童を本校に収容。 1914年（大正3年）4月 – 枝去木分教場を設置し、尋常科3年生までを収容。切木村からの高等科委託を解消。 1921年（大正10年）- 枝去木分教場に尋常科4年生までを収容。 1966年（昭和41年）10月 – 枝去木分校の校舎を全面改築。 1979年（昭和54年）3月31日 – 枝去木分校を廃止。[1]

[1] 出典：ウィキペディア

枝去木（えざるき）分校 がある場所

 

枝去木分校がある校区は、佐賀県唐津市の旧佐志町があった枝去木地区で、むかしの枝去木村（えざるきむら）のうち「石原村・野中村・馬部村・旧枝去木村・山道村・名場越村・平昌津村」にあたります。

1979年（昭和54年）4月1日に校閉校後、枝去木校区の子どもたちは唐津市佐志にある本校「佐志小学校」へ通学しています。

枝去木（えざるき）とは？

佐賀県唐津市の枝去木（えざるき）は、1889年（明治22年）まで東松浦郡枝去木村があった地域です。

北から、石原・枝去木・馬部・山道・名場越・平昌津と集落があり、現在の住所の小字はすべて佐賀県唐津市枝去木となっています。

石原地区

元石原村であった石原地区は、東松浦半島の上場台地のほぼ中央に位置する丘陵地で、水利にめぐまれず地区内に名護屋往還（太閤道）が通っています。

また、地区内に山神社と丘陵の間のせまい平地に点在して人家があります。

野中地区

元野中村であった野中地区は、同じく東松浦半島の上場台地の中央に位置し、有浦往還（街道）が通っています。

大久保氏が唐津藩主として入部＝にゅうぶ（国司や地頭が初めてその任国や領地にはいること）した際、藩主の名前にはばかり大久保村から野中村へ改称したと伝えられています。

馬部地区

元馬部（まのはまり）村であった馬部地区は、東松浦半島の上場台地の中央よりやや東寄りの丘陵地帯にあります。

集落は、なだらかな丘陵にかこまれた平坦な場所が多く、上場台地のなかでも耕地の割合がおおいです。

地区には、名護屋往還（街道）と有浦往還（街道）が通っています。

馬部（うまはまり）の地名の由来は、729年~749年（平安時代・天平年間）のころ、板櫃川＝いたびつがわ（福岡県を流れる河川）の戦いに敗れた「藤原広嗣（ふじわらのひろつぐ）」がこの地に逃れた際、馬の深田（水深がふかい田や沼）にはまって捕まったことから、「馬のはまり」と名付けられたと伝えられています。

江戸時代には、周囲六か村をまとめる大庄屋が馬部組として置かれていました。

枝去木地区

旧枝去木（えざるき）村があった枝去木地区は、東松浦半島の上場台地の東側に位置し、旧有浦村に隣接していました。

江戸時代には、人家は丘陵地の間の凹地や山腹に点在し、集落はなかったそうです。

山道地区

元山道村のあった山道地区は、東松浦半島の上場台地の中央に位置する丘陵地で、打上地区（旧鎮西町）と大良地区（唐津市）をむすぶ大良道（だいらどう）という街道が通っています。

地区内に十二神社を有し、上流に山道川がありますが水量は乏しいといわれています。

名場越地区

元名場越（なばこし）村があった名場越地区は、東松浦半島の上場台地のほぼ中央に位置し、上場台地のなかでは急傾斜の丘が周囲をとりまいて南側には丈高山（たけたかやま）があります。

地区には、有浦川上流の名場越川が流れていて、佐志地区と大良（だいら）地区を結ぶ街道が通っています。

平昌津地区

元平昌津（ひらしょうづ）村があった平昌津村は、東松浦半島の上場台地のほぼ中央に位置する丘陵地帯で、周辺を丘に囲まれた狭い集落があります。

旧石原村から枝去村へ行く途中に存在し、江戸時代初期は人家がなく、言い伝えによると疫病が流行ったため無人になり、村高＝むらだか（１村ごとの生産性をコメの生産高である石高で表したもの）だけは残されたといわれています。

枝去木の歴史

現在、地名として佐賀県唐津市枝去木（えざるき）と冠している地域は、江戸時代にはそれぞれ石原村・枝去木村・馬部村・山道村・名場越村・平昌津村として存在していました。

明治初年に、上記の名場越村・山道村・野中村・石原村・平昌津村・馬部村が枝去木村の枝郷・枝村＝えだごう・えだむら（親村を中心とする組織に属した村）となりました。

1889年（明治22年）の町村制施行で、枝去木村は他の唐房村・佐志村・浦村・鳩川村と合併し、新設「佐志村」が誕生しました。

1914年（大正3年）、佐志村立佐志尋常小学校枝去木分教場が設置されます。

1935年（昭和10年）、町制施行し佐志村は「佐志町」になり、佐志町立佐志小学校枝去木分教場と改称。

1941年（昭和16年）11月3日に、佐志町は唐津市に編入されます。唐津市立佐志国民学校枝去木分校と改称。

唐津市の枝去木にある有名なもの

枝去木の百年桜

佐志小学校の旧枝去木分校跡に咲いている、樹齢百年近いといわれている桜の古木です。

上場亭 枝去木本店

佐賀県唐津市枝去木にある特選和牛炭火焼き「上場亭」の本店です。

枝去木山中遺跡

枝去木山中遺跡（えざるきやまなかいせき）は、佐賀県唐津市枝去木山中にある、旧石器時代後期前半の遺跡です。

標高136mに位置し、1983年（昭和58年）に上場水利事業にともなって調査され、台形石器・ナイフ形石器など多数の石器群が発見されました。

石器群は、湧水点をのぞむ谷頭（たにがしら）にひろがっており、ここから約3300点もの遺物が出土しました。

中でも、九州では数例しかない局部磨製石斧（きょくぶませいせきふ）を含む台形石器群は姶良丹沢（あいらたんざわ）火山灰の降灰期以前のものとされています。

これは唐津・東松浦地方でも最古の石器群であると考えられるもので、旧石器文化を知る重要な手がかりとなっています。

出土品は、古代の森会館（現在閉業し、鏡公民館に用途変更）に展示されていました。

出典：唐津市・佐志小学校ホームページ